『メンタルトレーニング』=メンタルを助けてくれたことが大きかったです
2023年全国大会にて日本一を達成(2019年 2023年全国大会出場)
大阪市消防局 一村 俊介様
私は、消防士として大阪市で勤務しており、YAMATOさんのセッションを受けて2年半になります。
全国の消防本部には、各々救助のスペシャリストのレスキュー隊が配属されています。
そのレスキュー隊が人命を救助するための技術を競う大会「消防救助技術大会」があります。いわゆる、救助のスペシャリストの中の1番を決める大会です。当然スポーツ大会のように思われるかもしれませんが、あくまで災害現場において駆使する救助技術を競うことにより、より安全、確実かつ迅速さを追求した技術の習得をするために始まった大会です。
種目は色々ありますが、私はロープ応用登はんという2人1組の競技の選手で15mの高さ(ビルであればおおよそ5階部分の高さ)からロープ1本が垂れており、いかに早く15m登り到着できるかを競う競技です。
最終目標は全国大会で優勝し「日本一」になるというものを心に刻み出場していて、現在その目標に向けて奮闘している真っ最中です。まず、激戦区の大阪市の中で優勝し、大阪市代表として近畿大会に出場することが第一の目標になってきます。そこから近畿大会では各消防本部の代表が集まりその中で優勝し、近畿地区の代表として、全国大会に出場となります。そして、最後はその全国大会で優勝して日本一ということになります。現在私は、大阪市の代表となるところにやっと3年目にして足を踏み入れることができました。次の近畿大会においてまず通過点として優勝することを考えトレーニングと訓練を行っています。
しかし、この競技を始めて3年になりますが、先に述べたように今年やっと大阪市代表となれました。代表になるまでの道のりは決して簡単なものではありませんでした。1年目からもフィジカルトレーニングはしっかりしてきている自負があったので訓練を繰り返せばきっと簡単に代表になれると過信していました。しかし、その気持ちとは裏腹に大会に出場しても全く歯が立たなく、優勝争いなど口に出せるレベルですらなかったのです。
そんな中、年も決して若くない中、1年も無駄にできない状況に、YAMATOさんのセッションを藁をもすがる気持ちで受ける決心をし、お願いすることになりました。初めは自分のしている競技を理解してもらいたく動画を送り、またYAMATOさん自身も知り合いを通じて競技に関する知識を探していただいたり、動画など探して確認していただいたりしました。そして、どのようなトレーニングをすればよいかを検討していただけるように伝えました。この競技に関して携わったことのある方がお知り合いにいなかったこと、全く知らない競技だったこともあり、初めての指導の試みであると言われました。でも、私の目標である「日本一になりたい」という思いに、「一緒に日本一をとりにいきましょう、サポートはしっかりやっていきます。」と力強く言っていただけました。
まずは、基礎作りとして、体幹トレーニングをひたすらした記憶があります。
毎回体幹トレーニングの種類も増えていき、「一体何種類覚えていくのだろう。ウェイトトレーニングと合わせて教えてもらった全部の体幹トレーニングをしていては時間がかかって仕方がない。効率が悪いのではないか。
でも勝ちたいから苦しいけどするしかない。」と葛藤で悩んだ時期もありました。自分自身も初めて取り組むトレーニングに全てを一度取り入れまずやる。そうすることで時間が経てば何か自分なりにみえるものがあると思っているだけに悩みながらしていたのを覚えています。
指導されるトレーニングに対し、「このトレーニングは意味がどうあるのか。もっと効率よくすべきではないか。競技をしている中でこのトレーニングは必要あるのか。」と半ば信用していないような発言に取られそうですが、勇気を持って疑問を投げかけました。
すると、
「私自身もこの競技をあくまで見ることしかできません。実際競技をしていて一村さんにしかわからない部分があります。私はあくまでも視覚的や、一村さんの意見を聞いて考案していくことになります。ただ、プロのトレーナーとして経験や知識をもとに細部まで見て指導できると思っています。トレーニングを指導していて、一つ一つこの競技のこの部分に必要ですと言いながら指導しますが、一村さんにとって、これは省いてもよいと思えば省いてもらって大丈夫です。私の視覚的部分からの意見、一村さんが実際に動いて感じる感覚をうまくする合わせて自分で考えていってもらって結構です。その際に分からない部分があれば相談も乗ります。」
とYAMATOさんから返答をもらい楽になったのを覚えています。
それからは、トレーニングもYAMATOさんにメニューをセッションごとに報告しながら、ウェイトトレーニングと体幹トレーニングを自分なりに効率よくこなせるようになったと思います。
1年目は惨敗。2年目に入り体幹が安定してきた時期からYAMATOさんからのトレーニング指導に変化が出てきて、ウェイトトレーニングも合わせて入っていき本格的になって行きました。そこでも、自分では思いつかなかったようなトレーニングを指導されるなどためになり、自分のトレーニングにほとんどを取り入れています。
大会も近づいて1年目とは比べ物にならないぐらい競技のタイムも伸び一気にほぼ優勝できるレベルまでになりました。大会当日、自信を持って挑みました。しかし、残念ながら2位で2年目を終えることになりました。この時のショックの大きさは人生2回目の大きな挫折感でした。優勝するつもりであっただけにこの一年の努力、更にまた来年まで1年間振り出しに戻り一からのスタートと思うと悔しくて涙が出ました。当分の間は、大会のショックから引きずり次の日の休みに気がつけば朝から晩まで時間を忘れて近所の川の前で座ってボーっとしていました。人に会いたくない、一人でも何もしたくないぐらいになり、仕事はこなすが気力は0。トレーニングもしませんでした。
数日が経ち、周りの人やYAMATOさんからの助言により、再び動き出しました。
「ここでやられていてもいいのか。まだ自分に足りない部分があったから負けたんや。神様はここで苦労もせず簡単に勝たせては駄目だと試練を与えたんや。みとけよ。」と…
3年目になり、勝負の年だとさらに気を引き締めYAMATOさんと二人三脚で1年取りかかりました。いつものウェイトトレーニング、体幹トレーニング、私自身の訓練の中では昨年負けた技術的な要因を把握していたのでその部分の徹底的な反復練習をしていきました。
昨年負けた相手の更なる著しい成長を予想し、それをも遥かに上回る気持ちで、少ない訓練時間の中絶対に勝つと信念を持って今まで以上に気合いを入れました。
また、大会に近づくにつれて精神的にも余裕がない中メンタルトレーニングもプラスし、精神の安定や競技前のルーティン、食事などたくさんYAMATOさんから指導して頂き、不安の中にも自信をつけさせてくれる言葉などサポートして頂きました。完璧と言っていいほどの仕上がりで、大会当日に自信のベストタイムで大阪市の大会を制することができました!
更には、その自身が出したベストタイムは近年の全国大会でも優勝できるタイムであり、自分でも驚くほどのタイムでした。
大会当日も、アップの段階から朝早くから大会開催場所まで出向いてくださりました。アップ時も出場前までついてくださりぎりぎりまで気持ちがよい状態に高ぶるような言葉などかけていただいて心強かったです。
結果を見れば昨年負けた相手とも大きな差をあけリベンジ成功と共に大阪市代表を勝ち取ることができ昨年負けて辛かったあの時、またこの長かった1年を考えると達成感で一杯でした。しかし、まだ自分の目標に1歩近付いただけです。これからが本当の試練。手に入れた代表枠を無駄にしないように絶対に近畿大会を制します。
まだ、目標まで途中ですが、YAMATOさんと2年半トレーニングをしてきて、トレーニングもそうですが、私が一番助かったことはメンタルを助けてくれたことが大きかったです。皆さんは、肉体的なトレーニングで○○のようになるなど肉体を酷使して理想
に近づくイメージがあるのではないでしょうか。私もそうでした。しかし、それだけじゃない。自分が一つの目標に向かっていく結果を出さないといけないときは、誰しも不安になりナーバスになると思います。
そんな際も、大会に近づき励ましのメールを送ってくれ自信を湧き出してくれました。スポーツ心理学も取り入れ勝つためのイメージや、ルーティン、大会当日の食事などや気持ちの持っていき方。
最後はそのメンタルトレーニングに重点が置かれていました。最後はメンタル。スタート合図が鳴る瞬間のあの何とも言えない緊張感をもよい状態に持って行けたと思います。私自身感覚でやってきたので、すごく新鮮であり素直に取り入れ実践することで不安の中にも、良い集中力で弱気が強気になっていたと今感じます。肉体だけじゃない、ケアや柔軟性の必要性、勝負師のメンタル、食事など幅広く大きく成長できたと思います。
ただ、YAMATOさんのトレーニングを受ければ必ず結果が出ると思っている人がいるならば間違いで、自分にしっかりとした目標と達成する強い意欲、意思があり、貪欲に吸収する気持ちがなければいくらトレーナーについてもらっても、やった気持になるだけで何も変わりません。
私はまだ通過点ではあります。
結果を出さないと言っていることも嘘になりますが、現時点で感じることを言わして頂いています。でもすごく成長するのに大事なことだと思いますのでパーソナルトレーナーを付けてトレーニングをされる人は、高い意識の強い気持ちでトレーニングを受けてもらいたいと思います。(2015年~2019年 大阪市消防局代表)